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第85回全国高校サッカー選手権3回戦 武南 対 盛岡商業

昨日心配したとおり、武南高校は盛岡商業に敗れてしまいました。

武南 1 - 1 盛岡商業
(PK 2 - 4 )
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武南は試合序盤から出足が鈍く、ディフェンスラインも不安定。相手の中盤からの
チェックと裏狙いに苦しみリズムが掴めない。
やはり四中工、滝二という強豪と戦った疲労と、それを勝ち抜いたことによる安堵が
武南選手たちに重い足枷となって圧し掛かっていたのでしょう。
ほんとうはこの試合までが重要な試合だったのだが。
ここら辺は高校生年代なんだなと再認識。

盛岡商業は4-4-2ダブルボランチのシステムから左OHの大山が左トップ気味に
張り出して3トップ気味に絡む。中盤の厳しいプレスからハーフカウンターで前線を
走らせたり、両サイドをうまく使って攻めるの基本線。
前線はみんな足が速く、中盤はワンタッチ、ツータッチで簡単に裏を狙ってくるので
武南の守備は休まる暇が無い。
しかしディフェンスラインは甘くボールウォッチャーになることもあるので点の取り合い
になりそうな雰囲気だった。

武南は苗代のビューティフルゴールで先制したが、盛岡商業の10番に返され
同点で前半を折り返した。

後半になると盛商の圧力も弱くなって、武南が攻め込むシーンが多くなっていく。
しかし前2戦と違い武南はロングボールでの攻撃が多い。
盛商のプレスを嫌って自然と長いボールが多くなってしまったのか。
大山監督もロングボールで攻め急いでしまったことを悔いていたみたいだが
そこら辺はゲーム内で戦況を読み試合をコントロールできる選手が見当たらない
ことも一因か。

勝ちに行って得点が奪えなかった武南と、PK戦やむなしという状況の盛商。
この時点で大体PK戦の優劣は決まっていたかな。
PK戦はよく「運」で語られることがある。
私はPKを運で片付けることが嫌いだ。
自身でGKを10年以上やって、PKが運ではないことを良く知っているから。
ではPK戦で重要なことは何か?
まず先攻か後攻か。PK戦は先攻がかなり優位。
後になればなるほど先攻優位になります。(サドンデスなら尚更)
先攻を取ったこと(藤沼が富居に確認していたから武南が先攻を選んだ)は
そこら辺を意識しているのでしょう。
続いて、最初に失敗したキッカーの次の結果が重要だ。(敵、味方とも)
PK戦では心理面の負担から連鎖反応が起こりやすい。
それは味方にも、敵にも起こり得る。
二人目の田中直が外した後、盛岡商業は冷静に決めたが武南三人目の田中優は
ポストに当てて外してしまった。過度のプレッシャーによる連鎖反応がそこにあった。
この時点で武南の敗退は決まってしまった。

余談だがPKはキッカーの目線、助走の距離、角度、スピード、軸足の開きに
よってほとんどの方向を読むことができる。
PKストッパーと呼ばれるGKはこれらの情報を一瞬で判断して無意識のうちに
反応している。方向が6,7割合って、その内半分を止めることができれば5本中
1,2本は確実にストップできることになる。
私は社会人のトーナメントでこれを実践して4本連続ストップしたことがある。
(どうでも良い話だが)

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武南は3回戦で消えるにはあまりに惜しいチームだが、それを言ったら四中工も
滝二にも言える話しなので勝負事とはこういうことなのだろう。
ほぼホームの武南とアウェーの盛岡商業。<精神面では武南
1回戦から3試合目の武南と2試合目の盛岡商業。<体力面では盛岡商業
強豪との連戦後の武南とそうでない盛岡商業。<気力面では盛岡商業
これらの組み合わせが今日の試合を形作っていたような気がする。

武南について書くことも当分ないだろうからまだ書いちゃいます。
武南はここ数年埼玉県を突破することができず低迷が続いていた。
今期は例年に無くタレントが揃ったチームだと言われていた。
でもタレントとは何だろう。
乾のような分かり易いタレントか?私はそうは思っていない。
武南の場合、細かいパスワークによる攻撃サッカーがチームとしての魅力で
その鍵を握る中盤の選手もそうだが、それ以上にFWとDFにタレントが揃った
ことがこのチームを全国区のチームに押し上げたのだと思っている。
FWはでかくて強い松永と速くて左足が魅力の苗代の破壊力ある2トップ。
DFは空中戦と人に強い藤沼とカバーリングとフィードの良い幸田。
このポジションに能力が高くしかも武南サッカーを実践できる選手が揃ったことが
タレントが揃ったチームと言われる所以だと思っている。
松永に関しては1年生の時からレギュラーとして扱われ、当時の3年生FWをなぜ
使わないのかと疑問の声があったが、3年にしてここまで成長したというのが
嬉しいと同時に育成は時間がかかるものなんだなと実感しました。

なぜ自分は武南サッカーが好きなんだろうと考えたことがありました。
見た感じがダイレクトパスを繋ぐ美しいサッカーだから?
それもあります、だけどそれだけじゃない。
そこに至る過程が他のチームに無いものだからなんだと気づきました。
それは何か。
例えば浜田が右サイドから対角に走って左の裏を狙ったり、ハーフがボールを
受けた段階でサイドバックがオーバーラップを仕掛けたり。
これらは他のチームにも見られることですが、武南の場合迷いが無いんです。
途中で迷って止まったりすることが無いから抜けたところにパスが通ると
ホント綺麗な流れが完成する。そこには途中でカットされてカウンターを食らうといった
リスクは含まれているが、カバーする選手との信頼関係が確立されているので大丈夫。

またセンターバックがボールをカットした時、普通のチームならボランチなり、
サイドバックに叩いて終わりなんだけど、武南の場合叩いたセンターバックが
そのままボランチの位置まで上がってリターンをもらいそこからフォワードを走らせ
たり逆サイドに展開したりと組み立てに関与するんです。
普通にこれをやってるのにはビックリしました。
今年見た高校チームやユースチームでそういったチームは見られませんでしたし。

チーム全体が攻守に積極的で、こういうチームこそが全員サッカーの理想的な形
なんじゃないかと。私が武南サッカーを愛する理由はこんなところにあります。

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